エジプト 火に油?
燃えさかる火を消すのには三つの方法がある。 水などで燃焼物を冷却し、熱源を取り除くこと、 消火剤その他で燃焼に必要な酸素を断つこと、 そして可燃物質そのものを取り除くこと。 暫定政権は(同胞団の)炎をあげる反政府感情と行動に、 三つめのやりかたで対処しようとでもいうのだろうか。 しかも、可燃物を一気に焼きつくすべく、火に油を注ぐ形で。 だがそれは、火種をあちこちに飛ばし、...
View Articleエジプト 2200万署名が求めたもの
今日読んだ中で、一番考えさせられた記事。 欧米の論調が、暫定政権に民主化ロードマップの早期実現、 つまり早期の民主的な選挙を提言する中、なんという現実直視だろう。 ・今のエジプトに必要なのは選挙ではなく安定だ (JBPress 英フィナンシャル・タイムズ紙 8/20付け)...
View Articleエジプト 酒井さんの記事–エジプトの「不愉快な現実」
酒井啓子さんのコラム「中東徒然日記」から。 ・エジプトの「不愉快な現実」(Newsweek 8/21) 混乱しているのは、事態の展開ではない。それを見つめるエジプト、および中東の知識人や活動家たちの言説である。 昨日の東京新聞が、軍と同胞団の中間にいる層、 本来なら第三極として結集するべき政治組織が、 ふたつに割れていることを伝えていたが……。...
View Articleエジプト 黒焦げの教会、有刺鉄線/分断されたエジプト
ナショナルジオグラッフィックの写真 ・黒焦げの教会、分断されたエジプト ・有刺鉄線、分断されたエジプト 8/23のメモ ・ムバラク元大統領の保釈とエジプトの反応 (iran japanese 8/23) ・イスラム過激派:2組織が合流 同胞団へ支援表明 (毎日jp 8/23)
View Articleエジプト 対話と歩み寄りに向けて、チュニジアのこと…
「アラブの春」を先導したチュニジアも、エジプトと同じように、 前政権退陣からムスリム同胞団系の政党が政権を取った。 その後の混乱も似たような図式を描いている。 けれども、同じように「革命」のその後の過程でもがきながら、 エジプトとは異なった道筋をたどりつつあるようにも見える。 対立と分断ではなく、対話と歩み寄りの道だ。 少し前からのことだけれど、目に留まったものだけ(そもそも数が少ない)、...
View Articleエジプト 8/25メモ
・エジプト、ガザとの密輸地下トンネル52本破壊 (読売新聞 8/24) ・「アラブの春」後に武器拡散 大量の重火器密輸 エジプト騒乱 (東京新聞 8/25) ・エジプト、夜間外出禁止の緩和を発表 (読売新聞 8/25) ・エジプトが「次世代アルカイダ」の温床に、専門家らが警告 (AFP BB news 8/25)
View Articleエジプト 政治的解決への道
暫定政権とモルシ支持派の双方に、 政治的解決をさぐる動きが出てきた、との記事を読んだ。 ・エジプト:同胞団は政治的解決への道を探り、動員により駆け引き (al-Hayat紙 8/27 日本語で読む中東メディア) 同胞団側は一方では今週の金曜日デモへの動員を呼びかけつつ、 他方ではいくつかのチャンネルで、 政治的解決のメッセージを出しているように見える。...
View Article米はシリア攻撃にエジプトの政変を待っていた?
・アメリカはどうしてシリア攻撃に踏み切ろうとしているのか? (Newsweek voices by 冷泉彰彦 8/29) 冷泉さんのアメリカから日本と世界を見る視点は、 村上龍が編集長をしているJMMのレポートで、 知人がずっと評価していた。 私も先日慰安婦に関する記事を読んで感心したばかり。 この Newsweek のコラムでは、 アメリカがこれだけ国内世論の反対があるなかで、...
View Articleエジプト 交渉の動きはあるのか?
今日呼びかけられているデモがどうなるのか。 ・エジプト:今日のデモが同胞団の運命を決定 (アル・ハヤート 8/30) 「イスラム集団」の指導者であるアッブード・ズマル氏は、政治的解決に至るべく軍の指導部と連絡していることを明らかにしたが、同胞団は次々と襲いかかる治安筋の攻撃の最中、デモへの動員を試みている。 デモ隊が挑発せず、治安部隊も弾圧せず、で終わるのかどうか。...
View Article『イスラムを生きる人びと —伝統と「革命」のあいだで』
川上泰徳 岩波書店 2012.3 そもそもムスリム同胞団とはどのような組織なのか。 それを知りたいと、二冊の本を選んだ。 その一冊が朝日新聞中東支局長、川上さんのこの本。 とても力のこもった、素晴らしい本だった。 友人とエジプトやシリアの話をしていて、 同じ一神教でもイスラムがキリスト教と違うのは、 生活のあらゆる部分がイスラムの規範に即して行われることだ、 と説明してみた。...
View Articleエジプト 9/3メモ
・エジプト:同胞団とその同盟者は憲法改正の戦いから姿を消す (al-Hayat紙 9/2) ・【イスラーム世界は今】 アラブ民衆は、民主主義を望まない? (Asahi 中東マガジン 9/3)
View Articleエジプト 怖れていたことがカイロに…【追記あり】
新聞報道もされているエジプト内相へのテロ、 シナイ半島では以前から警察や治安部隊が攻撃されることがあったけれど、 ついにカイロで、政府要人が狙われる事態となった。 ・内相暗殺未遂事件 (どこまでもエジプト 9/5) ターゲットにされたラワーウ・ムハンマド・イブラヒーム内相自身、「これはテロとの戦いの始まりに過ぎない」と述べています。...
View Articleエジプト ピラミッド前で観光イベント開催
観光というのは平和産業だなあと、何度思い知らされたことか。 この十年余り、2011年の9月11日以来でも、 観光がテロと戦争と感染症に振り回されるのを、 目の当たりにしてきた。 今年の三月、カイロの日本語ガイドアムロ君とも、 この仕事の難しさと意義について、語り合った。 観光客に、あの国に行きたいなあと思わせるには、いくつかの要素がある。 魅力的な歴史と自然、文化があること。...
View Articleエジプト航空 成田線運休延長
エジプトについては書きたいことがたまっているけれど、 なかなか時間が取れず。 とりあえずこのニュースだけ。 ・エジプト航空、成田線運休継続-14年3月29日まで
View Articleエジプト 治安は回復したのか、暫定政権と同胞団の動き
エジプトのその後はどうなっているだろう。 9月半ばにも解除するといわれていた非常事態宣言は、 さらに二か月延長された。 ただし、夜間外出禁止令は21日土曜日から緩和されたもよう。 「夜間外出禁止令が出されている地域の禁止時間を 深夜12時から午前5時までに短縮。 ただし、金曜日は午後7時から翌日の午前5時」 ・エジプト治安情勢 (中東の窓 9/20)...
View Articleエジプト イスラム同胞団に解散の判決(民主革命の行方)【追記有 9/25】
ムスリム同胞団に解散命令が出た。これは、左派政党からの訴えに対する判決なので、同胞団側は控訴すると言っているし、どのような形で実行されるのかはよくわからない。が、その内容は、全ての活動を禁止し、資産を凍結するというかなり厳しいものだ。・エジプト裁判所、ムスリム同胞団に活動禁止・資産凍結を命令(ロイター 9/24)...
View Articleエジプト 続く武力衝突とデモ、アメリカが援助を一時停止
4日、10月最初の金曜日のデモで、 ムスリム同胞団と治安部隊(+反同胞団派)が衝突したとの報。 ・エジプト各地で軍政廃止求め行進、衝突でムスリム同胞団支持者1人死亡 (ロイター 10/5) (国営中東通信によると4人が死亡、45人が負傷) デモは6日にも行われ、さらに大きな武力衝突となった。 この日は戦勝記念日だった。 シリアと共闘し、イスラエルに奇襲をかけたあの戦争だ。...
View Articleデモはテロ ? そうかもしれない…(タイとエジプトのことも少し)
石破官房長官の「デモはテロと同じ」というブログ発言は、本人も回りも火消しに躍起のようだけれど、そうかもしれないなあ、と思ったりもする。そのリクツでやられたら民主国家じゃなくなっちゃうじゃん、と、秘密保護法案とからめて批判するのは当然のことながら。 最近忙しくて、エジプトもシリアもなかなかチェック出来ない。ツィートで流れてくる情報も、はてな!...
View Article白砂漠に続くバハレイアオアシスでテロ!
エジプトに関しては、ずっと整理がつけられないで来た。思うところがいろいろありすぎて。で、今日、会いたい人のいるこの地にテロの報…。・バハレイヤでテロ攻撃 昨日7月19日、在エジプト日本人にはバハレイヤや白砂漠として知られているファラーフラ・オアシスにある検問所が武装集団に攻撃され、22人もの軍人および警官が犠牲になりました。...
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